マンガ・ライアーゲームの面白さ・難しさが天井を突き抜けてる件【おすすめ漫画レビュー/感想/心理戦・知能戦】

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突然だが、マンガ・ライアーゲームのレビューを書くことにする。

なんで急に?ということだが、きっかけは少し前にデスノートのL編を読み返したことだ。

「やっぱりこういう知能戦のマンガって面白いな!」となり、もっと同系統のものが読みたいと思って検索をかけてみると、以下のサイトに当たった。

“Monster”とかも面白そうだなと思っていて、また今度読むかもしれないが、今回は前から興味があったこともあり、「ライアーゲーム」を選んだ。

ライアーゲームと言えば、昔ドラマに松田翔太戸田恵梨香が出てて、中田ヤスタカの音楽とおかっぱの眼鏡の人が出てくるイメージだが、実際に1話通して見たことはなかった気がする。

でも原作を読んでみると腰が砕けるほど面白かったので、こういう記事は苦手ながらレビューしてみようと思った。

それでは行ってみよう。

Contents

ライアーゲーム 面白ポイント① ”必勝法”が凄すぎる

このお話に出てくる”ライアーゲーム”は、勝てば何億円儲かるが、負けたらその分の高額負債を背負うという、超ハイリスク・ハイリターンのゲームだ。

タイトルの通り登場人物同士の騙し合いが見所なんだけど、その策略が高度すぎて、ゆっくりじっくり読まないと、すぐ分からなくなってしまう。

その中でも、主人公の1人・アキヤマ(松田翔太の役)が繰り出す”必勝法”、これが凄すぎて、毎回自分では絶対に思いつかないような奇策を、ゲームの制限時間の中で繰り出してくる。

そもそも、数々のゲームが出てきてその都度ルールも全く違うので、「今回は流石に運ゲーでしょ。必勝法なんてない」と思ってしまうようなものもあるが、そこでもアキヤマは必勝法を編み出してしまうので、つい「お前ライアーゲーム2周目やろw」とツッコみそうになった。

ちなみに、ゲームの内容はトランプを使うもの、投票形式のもの、特殊な装置を使うもの、一見運動ゲー(?)など幅広く、最初に「自分が参加してたらどう攻略するか」シミュレーションするのも面白い。まあほとんど何も思いつかないんだけど。

その後実際にゲームが進行すると、「こうなってこうなって…あ、そうか!あそこでああやってないとダメやん!!」みたいな将棋っぽい展開が山ほど存在するが、Trust me, アキヤマは全て読んでいるぞ。そこが面白すぎる

こんな勝ち方あるんか!?っていうゲームのエンドもあるからすぐ次が読みたくなって、全19巻と20行ってないコンパクトさもあり、気づいたら読破してるレベルだと個人的には思った。

(以下綴じ込みは具体的なゲーム名を含むレビューで、本文下書きを書いてから”あらすじ”だけ読み返して、「これは触れておきたい」というゲームのみ追加した。

ネタバレは一切ないが、ゲーム名の発表もワクワクするシーンの1つなので、読了後に「俺もこのゲームの展開はビビったわ」等共感してもらえるとイイかも。)

この漫画を読み進めていて、一番最初に、「ああこの作品はヤバすぎるわ」と感じたのが、第3回戦”密輸ゲーム”

このゲームがマジで難しすぎ、複雑すぎで、これまでマンガで一番知能戦をやってるのはデスノートだと思ってた、自分の狭い認識を覆された怪作…!!

他のゲームは、「まあ紙に書いていったらもっと(展開が)読めるんだろうな」と思える部分もあるけど、密輸ゲームは無理。人数も多いし何より一番数字を使ってて、初見だとあんまり余計な計算をせず素直に驚く方がいいんだろうなと思ってしまった(笑)

・・・

そして、上記の必勝法のアキヤマ、彼の知能が本当に計り知れない、と感じさせられたのは、敗者復活戦の17ポーカーというゲーム。

このゲームは敵の特殊な事情により圧倒的に不利な状況、というか相手が勝って当たり前の戦いだったんだけど、それでもアキヤマは時間内に対抗策を見つけ、あらゆる手を惜しまず使い逆転してしまうのだ。この試合も面白かったので要注目。

ライアーゲーム 面白ポイント➁ 騙すプレイヤー達と、〇〇する主人公

©甲斐谷忍/集英社

ライアーゲームというのは、liar, つまり嘘つきのゲームで、プレイヤー同士の騙し合いを前提としているゲームなのだけれど、特にお話の途中から、主人公であるカンザキナオ・アキヤマシンイチsideは明らかに、その他大勢のそのようなプレイスタイルとは性質を異とした、”特殊な勝ち方”を目指すようになる。

そのスタイルはここでは明言はしないでおくけど、簡単に言うと、普通に相手を騙してゲームに勝ち、賞金を得るよりも圧倒的に難易度の高いプレイ条件で、いわば縛りプレイをしている、と言っても何ら遜色のない形になってしまっている。(なぜそんな風にプレイするのかも是非本編で)

だからこそ、毎回新しいゲームのルールが発表されるたび、「いやいや、さすがに今回はアキヤマ・カンザキの理想とする勝ち方なんてできるわけないよ」と思うのだが、それこそが作者の狙いではなかろうか。

“馬鹿正直のナオ”が本人も思いもかけない形で他のプレイヤーの心を動かし、アキヤマの元・天才詐欺師の圧倒的な智謀でゲームの展開を操っていく。

この、プレイヤー全体の行動・展開を読み早い内に仕掛けておく作戦が楽しめるだけでなく、ライアーゲームが決勝へ進んでいくにつれ、カンザキ・アキヤマの考え方に同調していく者も現れる、というシナリオとの二重奏。

これがライアーゲームという作品を、高度な心理戦だけでない深い物語にさせている所以ではないだろうか。本編を読んでほしいので詳しくはここでは書けないが…

ライアーゲーム 面白ポイント2.5 極悪ライバルキャラ

©甲斐谷忍/集英社

面白い物語には、好敵手、つまりライバルの存在が不可欠である。

ライアーゲームでもそんなキャラがもちろんいて、序盤には出てこないんだけど、途中に出てきて以降アキヤマ並みの知能を発揮、終盤に至るまでお話に緊張感を与え続けてくれた。

それが”ヨコヤ”なんだけど、このキャラが本当に曲者。というのも、彼はこの”ライアー”ゲームの権化のような存在で、「他のプレイヤーを騙してでも一攫千金を目指す」他のプレイヤーのスタイルを、百倍悪くして百倍賢くしたような、大ボスのポジションだ。

このヨコヤとカンザキ・アキヤマの確執は中盤以降どんどん根が深くなっていき、それに伴いゲームの内容も、プレイヤー間でチームを形成する”集団戦”の色が濃くなってくる。

そこでヨコヤが圧倒的な”支配”の力で自分を有利にする展開を作っていくが、主人公サイドはどう抵抗するか…?という所も、本作の見所となっている。

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ちなみにライアーゲームにはそれぞれのプレイヤーにゲームの招待状を持ってくる、”担当”に近いようなシステムが採られているが、このヨコヤの担当がスタッフ側唯一の女性で、それがスパイスになってると思っている。

彼女の解説や情報提供に他のライアーゲームスタッフ“仮面の男たち”が驚くことで、監視カメラでゲームの展開を俯瞰し、状況を整理する彼らのシーンの分かりやすさが、何倍にも増している。

ライアーゲーム 面白ポイント③ 絶対に予想できない衝撃のラスト

このライアーゲーム、先述の通り1回戦・2回戦と上がっていき、決勝まで上がっていくシステムとなっている。(敗者復活戦も複数ある)

決勝では大会に終止符が打たれ、プレイヤー達の収支を計算し、勝ったものは数十億の金銭を得、敗者は10億以上の負債を背負わされる。

しかもそれを事務局が、「どんな手を使ってでも絶対に払わせる」というのが、ライアーゲームのルールだ。

↑これはまだ1巻のシーン。負債は膨らんでいく。 (©甲斐谷忍/集英社)

だから決勝がどんな風に終わり、カンザキ・アキヤマの望んだ最後になるのか?という点は全読者が気になっていただろうし、そもそもライアーゲームって何?運営してる人って何者?という疑問も、作中に何度か出てきた。

これらを全て回収してお話を収束させる、これだけでも相当難易度の高い事だが、作者の甲斐谷さんは、その上先ほど言ったライバルキャラ”ヨコヤ”の深堀りすら行い…これ以上は書けないが、とにかく驚愕の凄いラストだったことは保証しよう。

正直「え、これで終わり!?」的な印象を持ったのも確かだ。だが、それ以上に上述のカンザキ・アキヤマのプレイスタイル、そしてライアーゲーム事務局の正体、結末。

人間の欲から始まったと思われた騙し合いのゲームが、もっと根本的な、人間社会の抽象的なテーマに繋がっていった書き味は流石の一言で、この2026年に読んでも、いや今読むからこそ、「これはいつまでも色褪せない傑作だわ」と納得できた。

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冒頭にも書いたが、ライアーゲームにはドラマ版だけでなくアニメ版もあり、これは自分の予想だが、ライアーゲームのゲーム内容が想像していた10倍くらい複雑だったので、ドラマ版のゲームのルールは相当簡略化したんじゃないかと思う。

その一方でアニメなら比較的マンガと似せやすいので、同じようなゲーム内容にできているのか?とても気になるので、これから他のメディアミックスを見てみるのも悪くないかもな、と感じている。

まとめ

©甲斐谷忍/集英社

総評すると、ライアーゲームはこのブログの読者に相当合っているコンテンツだと言える。

翻訳猿時代もそうだったが、ここの文章やあの概要欄を苦もなく読める人というのは、明らかにApexプレイヤーの中ではリテラシー高めの人々だ。

そんな君たちが余暇を使って、このすごく頭を使うゲームたち、キャラクターたちの騙し合いを読み進めていくというのは、私個人としてはとてもオススメの遊び方だ。

ちなみに自分はアニメやドラマとかを見ていても、そういうのを見てきた経験値が低いこともあり、ここが伏線じゃね?みたいな気づきをするのは苦手な方。

でもこのライアーゲームでは、そういう物語のちょっとした違和感に気づく能力とか関係なく、ちゃんと論理的に騙される。「この手があったか!!」というアハ体験を、ちゃんとみんなができるように作られていると思った。

なので興味があれば、ぜひkindleとかで買って読んでみて欲しい。では今回はここまで。

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(読んでいた途中の感想としてよく覚えているのが、「第一回戦とそれ以降の知略レベルがだいぶ違うな」という点だ。だから最初の「一億円争奪戦ゲーム」、これの次からが本番だと思っておいてもいいかも。もちろん初戦も面白いけどね。)

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【P.S.】メディアミックスを調べていると、FOD(フジテレビの昔のドラマとかが見れるサブスク。古畑とかもある)にライアーゲームのドラマがあった。

画像リンク

そしてそれの関連動画にアニメ版もあったんだが、これ2026年4/6に放送開始したばっかりらしい!!…だとしたら冒頭の読んだきっかけとかも、いやどうせアニメが始まったからでしょと思われたかもな。マジでこの記事の下書きを書くまで知らなかった(笑)

画像リンク
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