『Yonaka Tea Time』で語られた「ミレニアム世代の憂鬱」について

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はいどーも!

今回はちょっと変わったトピック。

一応ジャンルとしてはラジオになるのかな。

中々面白い意見が聞けたので、紹介します。

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Yonaka Tea Timeとは?

取り扱う題材は、YouTubeやPodcastで配信されているラジオで、名称は『Yonaka Tea Time』

普通の日本のラジオっぽいタイトルだけど、バリバリ海外のやつです。全部英語。

いやバリバリでもないか、元々日本の文化、もっと言うとボーカロイドとか歌い手文化が好きな海外の方達で集まって話をしているものなので、生放送だとごくたまに日本語コメントにも、カタコトながら日本語で反応してくれたりしてます。

内容に関しては、サイトから引用すると、「Yonaka Tea Time is a podcast experience where three friends get together to drink tea, de-stress, and talk about what’s wrong with people. We talk about the internet, anime, vocaloid, memes, weeb stuff, and the troubles of being a depressed millennial」ということで、ゆるい感じもありつつ愚痴っぽいテイストも含むといった感じ。

一応毎回お題を持ってくる人がいて、それについて話すというシステムなのですが、内容の最後にも書いてある通り、鬱屈したミレニアム世代であることに言及するシーンが多々あって、強いていえばそこがこのラジオの根底のテーマだと言えるでしょう。

そこで、この記事でも”troubles of being a depressed millennial”について話していきたいんだけど、その前に話し手の紹介だけさせてもらいます。

これはこのラジオについてちょっとでも興味持ってほしいなって意図もあるし、なんだったら最近語学の記事とかも書いたけど、20代中盤の若者のラジオってこともあって語彙も難しくないから、英語に親しむマテリアルを探してる人にもオススメしたいという考えがあります。あとは、やっぱり発言者の背景をちょっとでも知ってる方が、説明もしやすいし。

Yonaka Tea Time メンバー紹介

このラジオは、いつも3人でやってるんだけど、2人がアメリカ人で、1人がインドネシア人。1人ずつ紹介していきます。

1. JubyPhonic

まず1人目は、『JubyPhonic』ことJuby。歌い手として80万人くらい登録者がおり、このラジオの投稿アカウントも彼女のチャンネル。

話しぶりとかキャラ的にも中心というかリーダー感がある。リアルでもわりと有名で日本のアニメの英語吹き替えとかを担当してる声優さん。お姉さんも声優をしてるらしい。すげえ。

僕は彼女の歌ってみた動画(日本のアニソン・ボーカロイドを自分で英訳し歌ったものが多い)が好きで、英語で歌いたい時はよく使います。ニコニコ時代から英語と言えばJuby。特にオススメの曲はこれかな。

JubyPhonicのオススメ動画

今回のトピック「ミレニアム世代の憂鬱」に関しても、一番発言機会が多いのは間違いないでしょう。わりと典型的なオタク気質で、他の2人が明るめな分より根暗さが強調されている気がする(笑)

この3人はみんな別のベクトルで賢いなって思ってるんですけど、わりと正統派な明晰さを持ってます。その分ぶっ飛んだ所は少なめ。しっかり考えて、自分の意見を喋る感じ。ちなみに声優・梶裕貴のファンらしい。

2. rachie(れいち)

2人目は、rachie(れいち)。インドネシア人だけど、英語がえげつなくうまい。あの辺の国って小学校から英語だっけ?それにしても半端ない。ほぼネイティブ水準。さらに、日本語コメントへの対応を見るに、日本語もダントツでうまい。語学チート(笑)

あと、語学関係なくめちゃ賢い感ある。トピックに対する発言の量自体はJubyの方が多いんだけど、返しの的確さがずば抜けてるし、面白くもできるという万能。キャラ的には完全に妹キャラで、彼氏の話が多いことからリア充でもある。明るいけど、しっかりとdepressionエピソードも蓄えている(笑)

ちなみにrachieもニコニコからずっと英語の歌ってみたをあげてます。オススメはこれ↓

rachieのオススメ曲

登録者は30万人くらい。生放送とかもしてるし、発言から察するにJubyよりはリスナーとの距離が近め。就職したみたいだけど、これからも活動を続けてほしい。

3. Anthong the Gay

そしてラストが『Anthong the Gay』ことAnthong。読み方はアンソンでいいです。読んで字の如くゲイなんだけど、ラジオは音声のみだし、英語は男女で口調が変わる言語でもないからあんまりわからん。

とにかく明るい、funny枠。真剣な話の時にもネタを入れてきて、Jubyは呆れてるけど、うまいこと雰囲気を中和している影の功労者(笑)空気を読む、面白くする、ぶっ飛んだ発言をする方向性の賢さを持っている。

ちなみに俺は3人の中で一番好きかな。番組の企画も一番しっかりやってくれてる印象で、日本のソシャゲーのガチャシステムの中毒性を紹介する回(グランブルーファンタジーのファンらしい)やボーカロイドの歴史など、持ってくるトピックがおもろい。

ラジオを聞く限り、語彙とか話ぶりは一番稚拙っぽい(likeをめちゃ多用したり)けど、結果僕は一番好きなんだから、やっぱりバラエティ方面の才能があるんだと思う。

彼も歌ってみたをやっていて、他の2人に比べたら全然伸びてはないんだけど、それこそゲーム実況とか話す方面で活動したらもっと活躍できるはず。

そういう意味でやりたいことと得意なことの乖離みたいな事を考えるに当たって貴重なサンプルだと言える。

まあまとめると、アンソンはもっと評価されるべき。

ミレニアム世代の憂鬱とは?

さて、そんな3人でトークを繰り広げていくYonaka Tea Timeですが、そろそろリンクを貼っておきましょう(笑)ここからはエピソードリストを見ながら書いていきますよ。

Yonaka Tea Time on Apple Podcasts

で、各回のタイトルを見ていってるんだけど、結局今回の記事に関連する所はほぼ前2つの「Be Passionate About Something」と「Festering Depression To Fuel Creativity 」かな。あと、5,6回の「How To Make Life A Little Easier」と「Why Boundaries Are Important」もそれ関連。

基本Jubyが人生論ぽいトピックを持ってきてrachieがそれに引っ張られ、Anthongが全く関係ないお気楽な話題をチョイスする(笑)そのバランス感が好きです。

で、今回は特に記事タイトルの「ミレニアム世代の憂鬱」について彼らが話している所を僕の記憶の限り書いていこうと思います(ここまで長かったな)。

前提として、『ミレニアム世代の憂鬱』とは、「1990年代以降の世代の傾向として、常に将来に不安を感じ、何をするにしても人より抜きん出ること、生産的であること、マネタイズできることに執着し、本当にやりたいことが出来なくなっている状態」を指します。

具体的な事例としてラジオで語られた彼らのエピソードを紹介し、この症状がなぜ起こってしまうのかを分析、最後に僕自身の話を少し挿れてフィニッシュといきますか。

1. Jubyのエピソード

まずはJubyのエピソードから。Jubyは高校に入るまで典型的な優等生で、いわゆる難関大学、難関学部に入ることを想定した進学クラスにいたようです(私が医学部なんて今から思えば想像もできないでしょ笑、という発言もありました)。

ですが、高校生になってから成績が落ち、このタイミングで自分が”book smart”ではないことを悟ったと言っています。

そこからは苦しい時期が続いたようで、逃避の意味もあってか元々好きだったアニメなど、アート関係に没頭するも、他の生徒に将来を危ぶまれたり(そんなことしてて将来どうするの?というような批判)もしたようです。

(ここが面白くて、生産的なことをしないと将来危ないというミレニアム世代の不安感がほとんどの生徒を覆い尽くしているとも取れます)

それでも彼女は折れずに好きなことに邁進した。そこが大多数の人々との違いかもしれません。

卒業後すぐにどうしたのかはわかりませんが、Jubyは声優として働きつつYouTubeやニコニコ動画に動画を投稿、それらで得た金銭で大学の夜間か通信かに通い始め、現在も就学中のようです。

彼女は、「今振り返ると先生や他の生徒の言ってる”社会”なんて全然当てにならなかった(アンソンも先生が言う仕事と実際の仕事は違うと同意)。今悩んでいる学生さんにアドバイスできるとしたら、将来のことなんて気にせず、生産的かマネタイズできるかなんて関係なく、SNSに投稿とかもしなくていいから、純粋にやりたいことを楽しんでみて!」と言っています。

また、順風満帆に見えていまだに気分が落ち込むこともよくあるようで(全員躁鬱が激しすぎる笑)、それに対する薬としてラジオの集まりや家族友人があるというような発言もありました。(彼女は明晰なゆえに批判的で、常に何かに対して不満を持ち、改善策を考えているイメージがあります)

それと同時に、どうして自分達の世代はこのような未来への不安感や努力への強迫観念を持っているのかについても分析していて、主たる理由に先程出てきた教師、そして何よりも大きな影響力を持つ親を挙げています。特に、良い成績を取らなければならないというプレッシャーは、3人とも多かれ少なかれあったという話でした。

2. rachieのエピソード

次はrachieのエピソードを見てみましょう。彼女もJubyと合わせて典型的な”ミレ鬱”患者です。Jubyと比べて断片的な話しかありませんが、彼女は小さい時(小学生くらい)かなり負けず嫌いな性格で、学校のテストで100点を取った時、他の子が105点を取ったと聞いて泣き出したという逸話があります(笑)

また、学生生活で落ち込んだ時にTouTubeチャンネルを開設し、たくさんの人に反応をもらえた事が嬉しくて、それが自分のself-esteem(自尊心)の根本になったと言っていました(承認欲求の高さもミレ鬱患者の症状の一つ)。

さらに、学生時代に成績に対する親のプレッシャーが強かったことにも言及します。アメリカやシンガポールなど、各地を訪れている印象のある(ラジオの生放送でJuby宅?にも遊びに来ていました)rachieは、おそらく比較的裕福な家庭の子なのかなと思っているのですが、そういう家ほど、学業に関する期待が大きいのかもしれません。

また、rachieもJubyのミレ鬱原因分析に同意しつつ、「頑張らないと将来ダメになると言ってくる人(親など)が財布(経済的裁量権)を持っていると、抵抗するのが難しい」という学生らしい考察を付け加えていました。

3. Anthongのエピソード

最後にAnthongのエピソード。元々この話はJubyがAnthongに「どうやったらそんな風に生きられるの!?」と聞いたことから始まったように、なんと彼は非ミレ鬱患者(笑)

(といっても落ち込むことはもちろんあり、1人でレストランに行ったり公園へ散歩するのがリフレッシュ法とも言ってます)

学業、進路、仕事等、自分のフィーリングを信じて好きな方向に飛び込んでいくスタイルのようです。大学も、あと数単位で卒業、という所から専攻を変え、1からやり直すという猛者で、今の仕事もしんどいけどやりがいを感じていて、昇進への熱意も高いと話しています。

そんなAnthongの生き方は家庭環境による所が大きかったようで、彼曰く「やりたかったらやればいいじゃん」的な親だとか。

ちなみに彼は日本で言う中学生くらいまでオールAの神童。ただ、高校以降はさすがにBやCが増え、勉強しろとは言われないものの、「あれ、どうしたの?」的な視線があり、少し嫌だったということです。

「ミレニアム世代の憂鬱」原因分析

ここまで書いてきて、Jubyやrachieの項で既に出てしまった感もありますが、ミレニアム世代の憂鬱の原因について考えていきましょう。

ヨナティーの彼らは親や教師の影響を挙げていましたが、それは間違いないでしょう。では、そもそもなぜこれらの子供を監督する立場の人達が不安感を煽ったりやりたくないことへの努力を強制してしまうようになってしまったのかというと、やはりそれは経済の影響が大きいと思います。

日本でも失われた10年(20年)と言われるように、歴史上バブル崩壊後に経済が明確に上向きになったことはないと言います。それに最も脅かされたのは親や先生など労働者たちで、彼ら自身が「これからどうなるのだろう」「給料が上がらない」などの切迫感があり努力信仰に傾倒してしまったという見方ができます

(バブル時代は土地の価格や会社の業績に代表される経済的な観点での”結果”が努力なしで出てしまう状況だった)。

また、日本で言うと高度経済成長の時期からいまだに蔓延する、「勉強して良い大学に行き、大企業や医師、弁護士になるのが一番幸せな道」という考え方の人が多いことにも起因するかもしれません。

あとは、一般論で言うと、親が子供に望む道として面白い人生よりも苦労をさせたくないという思いの方が強いということは、以前どこかで読みました。

ただ、かと言って、自分が親になった時にどのように振る舞えるかは全くわかりません。

僕は自分の経験上、本当の意味で「自分で選んだ」ものでないと、物事に対し100%本気にはなれないと思っています。しかし、だからといって子供に対して「とにかく好きなことをやれ!」というのも無責任な気がします。

そもそも、子供ができるとそれまでの人生観みたいなものが一新され、子供が優先順位1位になるという話も聞くので、その気持ちがわからない僕の手に負える話題でもないのかもしれません(笑) 難しい問題ですね。

いずれにせよ、僕たちミレニアム世代は個人個人でこの問題と向き合っていかなければならないと感じています。

あにーのエピソード

かくいう僕もミレ鬱患者“だった”のかなという想いは強いです。

教育環境としてはかなり恵まれていた方で、だいぶ勉強させてもらったと思ってますし、その過程で人より優れていなければという自分が生まれたという感覚があります。

進路選択でも自分に向いてそうな道はありましたが、その時に”こうあらなければ”という自分を優先して選んだ結果、遠回りをしたこともありました。

変わり始めたのは大学に入った後ですね。一生懸命やった英語がめちゃくちゃ伸びたにも関わらず、人に証明できる結果にまでは結びつかずに、精神的にダメージを受けていた時期がありました。その時に、留学中自分の教養のなさを痛感したこともあって、本格的に読書を始めてから、少しずつ良い方向に変わってきたという実感があります。

別に具体的にこれ!という本に出会ったとかではないですが、色々な人の意見に触れることによって今までの自分を俯瞰で見れるようになって、もっと素直に好きなことしたらええんちゃうかな、と思えるようになりました。

それでずっと離れていたゲームをしようと思い、ポケモンムーン、マリオオデッセイ、FF15などをプレイしたのが2017の夏くらいかな?そのあと思い切ってずっとやりたかったゲーム実況チャンネルを開設し、動画を投稿し始めました。

ただ、この時期に明確に「これがやりたいことやったんや!」とはならなかったですね。なんでかと言うと僕の人生でゲームしてる時って絶対横に弟がいたんですよね(笑)だからしばらくは違和感があった。

その後弟と実況をやるようになってから面白くなって、今に至るという感じです。今もソロ実況もあげてますけどね(笑)

(ちなみに、自己啓発的な事を付け加えると、物事への熱意は投入してきた労力の量に比例する、という研究もあります。なのでやればやるほどハマるからここまでこれたとも言えます笑)

ちなみにゲーム実況は僕が高校生の時に見始めて、すぐに弟にも教えて2人でハマってました(笑)それを考えれば2人で実況をする、という形に行き着いたのはすごく自然なことだと思います。

最近始めたこのブログに関しては、長らく「ゲーム実況って声が出せる時間帯にしかできんやん」ていう不満があって、別の形で”声を出す”ことはできないかなと思ってやり始めた部分が大きいです(笑)

昔からパーソナリティや適性的には書き手向きだなって思ってたんですが、実況とか歌ってみたとか、時代的に声がフューチャーされるトレンドだったというのもあって僕自身もそっちの道に特化してトレーニングしてましたが、一周回って書くのもいいよなっていう境地に来ましたので、できれば続けていきたいかなと考えてます。

なんかYonaka Tea Timeの話から一転して自分語りの記事になってしまいましたが、僕がどういう思考を経て動画投稿などの発信をするようになったのかはどこかで話しておきたいなと思っており、良い機会になりました。

長年の思考の癖って中々抜けないので、先ほど書いた大学時代の葛藤や、それ以前の紆余曲折も含めて、色んな経験から新しいことに気づけて、今好きな事をやれててよかったなと思います。

最近は、自分が人生で意思決定する時の基準だけでなく、人を見る時も、〇〇大学卒だからとか、あの大企業に勤めている、みたいなことじゃなくて、その人が自分のやりたい事をやっているか、やっている事を楽しんでいるか等、僕なりに考え抜いて作り上げた指標で、その人の良い部分を見つけられたらと思っています。

動画投稿者、書き手としては、その「誰かの楽しめるもの」として、自分のコンテンツが含まれていたら嬉しいです。これからも弟のオットーとゲームをやっていきたいと思うので、良ければよろしくお願いします!

おわりに

というわけで、今回はなんだか異色の回になりましたが、いかがだったでしょうか?(笑)

Yonaka Tea Timeで検索して来てくれた方も、同じ趣味のネット民として、たまにチェックして頂けると幸いです!

今後も気ままに記事更新していくので、よろしくお願いします!

読んでくれてありがとうございました!

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