FPSの基礎力を高めるエイム練習ルーティン、腰撃ち編を始めよう。(FPSの基礎力については以下の記事を参照)
FPSでは、腰撃ちとADS時の感度が微妙に違う。これは、ADS時に視野角が狭くなるために、体感でそこまで変わらないように、ADS時の感度が遅くなっているからだ。
その証拠に、腰撃ちで振り向ける長さ分、ADS時にマウスを動かしても、120°くらいしか振り向けない。(倍率1.0の場合)
ということは、腰撃ちとADS時の感度は、それぞれ別物として練習しておくべきだ。
(時間がないのでどちらか一つと言われれば、当然ADS時をやるべきだが、腰撃ちも練習しておく事を強くオススメする。
なぜなら、Apexにおいて腰撃ちの距離はコントローラーが圧倒的に強く、こちらのエイム力も上げておかないと毎回負けることになり、安定してファイトに勝つことができなくなるからだ。)
しかし、かといってKovaak内で毎回視野角と感度をADS時から腰撃ちに変更するのは面倒すぎる。それに、ADSと腰撃ちで必要なエイム力の種類は少し違う。
そこで、腰撃ちの練習にはAimlabを使おう。
Aimlab(Steam)
FPSの基礎力として腰撃ちに必要なエイム力を解剖すると、主にApexに必要なトラッキング力と、主にValorantなどで必要なフリックがある。
これらフリック・トラッキングで必要な能力がADSとは違うので、Kovaak内でしていた練習内容とは、異なった種目を行う。
(Kovaak内で別々にプレイリストを作成しても良いが、KovaakはADS、Aimlabは腰撃ちと分けた方が設定・練習メニュー共に管理が楽なので、Aimlabも使うことをオススメする)
肝心の練習種目だが、最近まで僕は、元C9(海外プロチーム)のコーチRon “Rambo” Kimが運営するサイト「FPS COACH」で提供されたプレイリストを使っていた。
しかし、このプレイリストは「FPS COACH」内の有料コース「Aiming Formula Course」にジョインした人への特典となっており、規約上公開することができない。
そこで今回は、僕がこのプレイリスト(全11種目・1分ずつ)内で鍛えることができるエイムの種類を整理し、同じような練習ができるプレイリストを再構成した。
もちろん、Aimlabで無料でできるプログラムのみを使ったので、Aiming Formula Courseと違い、誰でもできる。ただ、Kimオリジナルの種目は当然入っていない。
鍛えられるエイム項目はそのままに、NRG・Rogueの練習メニューも参考にし、Apexを想定して作ったので、かなりクオリティが高いものとなっている。
その結果、僕自身も特典プレイリストではなく、今回紹介する自作のプレイリストで練習するようになったので、安心して使ってほしい。
(先日、デュオで一緒にマスターに行った弟も、この腰撃ちメニューをこなすようになってから、インファイトの勝率が増し、さらに強くなった)
※「Aiming Formula Course」のプレイリストを作ったKimは、元々CS:GOの伝説的選手で、解説でもValorantを多用している。
なので、フリックの練習項目が多めで、今回のプレイリストにも傾向を反映した。
Apexだともっとトラッキングを入れるべきだと思われるかもしれないが、腰撃ちの使い方はゲームによって大きく異なる。
Apexはもちろんだが、「キーマウFPSなら何が来ても大丈夫!」という基礎力への本当の自信をつけるため、レティクルを自在にコントロールするための種目を選んだ。
元々のプレイリストが知りたい人は、「Aiming Formula Course」に参加してみよう。
(サイトは全て英語なので、苦手な人は注意!当然、リンクから登録しても僕には一銭も入らない。)
Get the Aiming Formula(FPS COACH)
それでは始めよう。
腰撃ちが確実に上達するAimlabプレイリスト
- HEADSHOT(STANDARD)
- STRAFEBOT(ULTIMATE)
- MICROSHOT(ULTIMATE)
- SPHERETRACK90(STANDARD)
- GRIDSHOT(ULTIMATE)
- SIXSHOT(ULTIMATE)
- BELOWTRACK(STANDARD)
- SCATTERSHOT(STANDARD)
- SPIDERSHOT(PRECISION)
- ABOVETRACK(STANDARD)
フリック2,3種目・トラッキング1種目を3セット。各々1分ずつ10分でやる。
次章から詳しい解説を行う。
※画像の的が小さく見えるのは、Apex内での視野角設定・110を適用しているから。
HEADSHOT(STANDARD)
腰撃ちフリックの基礎中の基礎。
90°以内の視点移動をピタっと合わせることができると、プレイのクオリティが本当に安定する。
ヘッドショットという名前の通り、Valorant系のゲームでヘッドラインを合わせてフリックする練習にもなる。
難しくはないが、雑にすると誤ったマッスルメモリーがつくので注意。どの種目もそうだが、速さより正確性を重視しよう。
STRAFEBOT(ULTIMATE)
細かくレレレする相手に腰撃ちで合わせる練習。
水平方向の細かいフリックを連続で行うことで、マウス移動とレティクル移動の感覚を一致させる。
このようなボット撃ちは、ADSの練習なら当然トラッキングで行う所だが、腰撃ちだとフリックの方が正確なレティクル移動が習得できる。
ボットのデザインが無駄に凝っていて面白い種目。
MICROSHOT(ULTIMATE)
いわゆるマイクロフリッキングの練習。ずれたエイムを微調整する感覚。
STRAFEBOTと違い、的が縦方向にも移動するので、様々なシーンを想定できる。
ここまで、段階的により細かいフリックにしていく事で、手の感覚を精密にしていく。
SPHERETRACK90(STANDARD)
Rogueもやっているトラッキングの種目。
浮遊する的が上下左右に動いている所を腰撃ちで合わせにいく。
他のトラッキング種目はそれぞれ上方向・下方向に特化しているため、追いエイムの最もベーシックな所を練習する意図で選んだ。
シンプルながらとてもタメになるので、2セットしても良い。
GRIDSHOT(ULTIMATE)
Aceuが超高速でやる動画でも有名な種目。ショットガンの腰撃ちを想定している他、単純にウォームアップにも良い。
似た種目で「JUMBO TILE FRENZY(AUTHOR:WHOISAQUA)」があり、NRG・Rogueがやっている。
こちらは的が四角で大きめのため簡単すぎるので、GRIDSHOTの方がオススメ。
SIXSHOT(ULTIMATE)
グリッドショットの的がめちゃくちゃ小さい版。
ここまで小さいとValorant向けだが、より難しい的に合わせる練習をしておけば、実際の腰撃ちが簡単に感じる。
この種目も正確性を重視して、画面上の移動距離とマウス操作の感覚を一致させていこう。
BELOWTRACK(STANDARD)
自分が高所を取った状態で、下の敵を狙う練習。(トラッキング)
Apexでも最も端的に有利な状況のため、キルできる確率を高めておきたい。
思っているよりも弾が当てにくく、初めは苦戦する種目。(NRG・Rogueが採用)
SCATTERSHOT(STANDARD)
再びマイクロフリッキングに戻り、ショットガン使用時のエイムの微妙なズレを、確実に修正できるようにする。
他の種目を挟んでから再びやることで、細かいエイムをする試行を1日に複数回行え、効率が良い。
SPIDERSHOT(PRECISION)
再び90°以内の視点移動。
こちらは斜めの動きが入り、かつ時間制限が加わったことで、1つ目の「HEADSHOT」より明らかに難易度が上がっている。
初めは焦らずに、これも正確性重視で行こう。慣れれば自然に追いつけるようになる。
ABOVETRACK(STANDARD)
上空や高所にいる敵を狙う練習。(トラッキング)
本当は、敵に上を取られた時点でポジションで負けており、不利。そのため、下手に撃ち返さず状況を変えることを考えた方が良い。
ただ、これを外すと全9種目となり中途半端だし、何より下方向のエイムだけ練習しておくのもいびつだと思い、BELOWTRACKと対応させる形で入れた。
この種目もかなり難しめで、上手い人とそうでない人で差がつきやすい。(NRG・Rogueが採用)
おわりに
以上の10種目を1日1分ずつやっておけば、KovaakでADSしか練習していない人より、近距離がかなり強化できる。
他の記事でも何度も書いたが、地味な基礎練習を続けられるかどうかで、長期的に見て大きな差になる。
都合があってできない日があるにしても、2日空けることは避けよう。
今回は以上だ。