日本のApexプレイヤーの中でも、NIRUほど異色の存在は中々いない。
チャンネル登録者数・動画の再生数・FPSの実力でトップを走り続ける存在なのは言うまでもないが、それにしては他のストリーマーとの絡みがさほどない。
ミステリアスなアイコンだがSNSには実写の写真もあげるなど、正体が謎に包まれていることもあり、熱狂的なファンがいる一方で、彼を叩く声も異常なほど大きい。
が、それは彼が圧倒的な影響力を持っていることの証明でもあり、叩く人の動機には、強すぎる彼への嫉妬も見え隠れしている。
今回は、そんなNIRUのコントローラー感度について考察してみた。
アイデア記事なので分量はさほどないが、これも研究の記録として残しておくことにする。
NIRUのこれまでの感度一覧
NIRUは感度を頻繁に変えることでも有名だ。
一旦これまでの感度の変遷をざっと振り返ってみよう。
デッドゾーン0・入力範囲の限界1・反応曲線4
左右視点移動速度250・上下220
ADS左右60・上下30
1倍スコープ1.8・2倍以降2
(引用元はコチラ)
デッドゾーン0・入力範囲の限界1・反応曲線5
左右視点移動速度500・上下400
ADS左右110・上下55
1~6倍スコープ1.8・8倍スコープ2.0・10倍スコープ2.4
デッドゾーン0・入力範囲の限界1・反応曲線2
左右視点移動速度300・上下250・左右加速度250
ADS左右150・上下不明
1倍スコープ1.0・2~4倍スコープ1.1・6倍1.5・8倍1.6・10倍1.7
デッドゾーン0・入力範囲の限界1・反応曲線4
左右視点移動速度350・上下250・左右加速度250
ADS左右120・上下70・左右加速度250
1倍スコープ1.0・2倍スコープ1.1・3,4倍スコープ1.3・6倍1.5・8倍1.6・10倍1.7
(引用元はコチラ)
NIRUの感度のキモは「デッドゾーン0」
これらの設定からまず分かることは、デッドゾーン0,入力範囲の限界1は固定にしている。これはなぜか。
まず、デッドゾーンは0にすることで、理論上最も繊細にエイムをすることができる。(スティックが常時入力扱いになるため、どんなにわずかな操作も反映される)
入力範囲の限界は1(最小)にすることで、感度の曲線の横座標を最も広げることができるため、同じ反応曲線の値でも、スティックの倒し具合に対する感度の変化を、最もなだらかにすることができる。
いわば、体感少しでも低感度にするための設定だ。
低感度で精密にコントロールすることができる。これだけ聞けば強そうに聞こえるものだが、これと反応曲線0なんかを合わせてしまうと、誰がやっても一瞬スティックを親指から離すだけで、視界がぶっ飛んでいってしまう。
そこで筆者が考えたのは、「NIRUはデッドゾーン0を最も重視しており、それで勝手に動く視界を、許容できる範囲に収めるために、適度な反応曲線を採用しているのではないか」という事だ。
(反応曲線を中程度入れるのが良い論理は、以下の記事で説明した。その時の解説と異なる点が、件のデッドゾーン0。)
NIRUがデッドゾーンを0にしている理由
実際に、デッドゾーン0,入力範囲の限界を1,反応曲線を2~5程度入れてみて、自分の中で標準的な値(振り向き375、ADS130=Genburten×Knoqd感度)を入れてみた。
すると、デッドゾーンを1~5入れていた時よりも、視点移動がぐわっと動いてキャラが地面をよく滑る感覚があった。
エイムに関しては多少難しくなるか、ほぼ変わらない感じはしたが、キャラコンは慣れればかなり動けるようになりそうだ。
NIRUは、キャラコンがコントローラーとは思えないくらい動くのでも有名。なので、実はエイムではなくムーブメントのために、デッドゾーン0を採用している可能性が高い。
(デッドゾーン0は先程述べたように、理論上最も繊細にエイムできるので、バトルフィールドでスナイパーのランカーだったNIRUにしてみれば、理論値を求めるのは必然であるという論理もある。)
これまで、「反応曲線0」で有名なGenburten感度(下記記事参照)は、真似する人も多く、広く浸透してきた。
しかし、「デッドゾーン0でキャラコンが強い」NIRU感度はあまりメリットが知られていなかったのではなかろうか。読者も一度試してみて、何かのヒントにしてほしい。
(「設定が強いのではなくてNIRUが強い」と言われがちだが、そんなんプロレベルのプレイヤーはみんなそうだ。)
スコープ倍率に関して意見求ム
しかし、まだ解決していない問題が一つある。
それは、直近の感度2件でわざとADS感度を落とし、1.8倍や2倍以上のスコープ感度を付けて調整しているということだ。
これは一見、1倍スコープの感度計算結果が108や198となり、単体で見ると数字で設定してやれば良い話に見える。しかし、倍率スコープ全体で考えてみると、少し様相が異なって見える。
と言うのも、通常は1.1~1.3倍の値を付けることが多いので、1倍スコープとの感度の比が「10:11~10:13」あたりになるのが一般的だが、NIRUの場合「1.8:2.0=9:10」になる。
ただし、9:10=10:11.111…となるので、それほどこだわるべき違いだとは思えない。
基本的に、NIRUの求めている感度は普通よりかなり速いことも関係していそうだが、今の所よく分からない。
意見があれば、この記事をシェアしてツイートしてみてほしい。
「NACON Revolution Pro V2」について
この感度を試している時に、ふと思ったことがある。
それは、「NIRUの感度を色々試してるけど、コントローラーが違う(NIRUは「Nacon Revolution Pro Controller 2」を使用)から意味なくね?」という事だ。
というわけで、次回の記事では「Nacon Revolution Pro Controller 2」を徹底レビューしてみることにする。
先に書いておくが、コントローラーの感度設定の感覚は全く同じだったため、この記事の内容は有効だ。
だが、NACONの大きさ、スティックの形状、ボタンの作り付けなど、気になる点がいくつもあったので、それらを報告しよう。
特にレポートしたいのは、我々一般人でも、ナコンの方がNIRUの強さを再現しやすいのか?という事。
お楽しみに!!