前回、『プラチナ帯で盛れない人へ送る「根本的」上達法』と題して、FPSの基礎力を固めるための指南記事を書いた。
今回は、エイム向上の取っ掛かりとして、感度の決め方を公開する。
結論から言うと、感度は細かいことを考えずに、シンプルに決めた方が良い。
そして、変えない。練習を継続することで定着するマッスルメモリーを大切にする。
それではやっていこう。
最もシンプルなキーマウ感度の決め方
訓練所の真ん中の足場に立ち、正面に真ん中のダミー、真左にフラットラインがある位置に立つ。
※画像は視野角110の場合。レティクルの点はダミーの頭に重なっている。
手首のみを振って前方の90度ほどの情報が取れる数値に設定する。(下の画像を参照)
次に真横・斜め後ろ(正面から150度くらい、下の画像参照)・真後ろを向く。
腕も使ってマウスを振り、自分がちょうど良い数値に微調整する。
※レティクルの位置は、だいたいの目安。
ADS感度は1.0で固定。余計なことはしない。
次章から、詳しく解説を加える。
振り向きのみで感度を決める理由
うまいFPSプレイヤーは、手首のみの操作・手首と腕を融合した操作・腕のみの操作の使い分けがうまい。
それぞれ大まかに分けると、前方のある程度の範囲をさっと見渡す時とADS時のトラッキング・近距離戦を中心にめまぐるしく視点移動をする時・さっと後ろや斜め後ろに振り返る時などに使う。
なので、それぞれの機会にそれぞれの部位を使えるよう、感度設定から可動域を意識して視点移動を行う。
こうすることで、自然とプロに多い、400DPIで言う2.0~3.0の間に収まる。また、数値は0.1刻みで行い、細かすぎる調整をできなくする。
小数点第二位まで弄りだすと、キリがない上にすぐ変えてしまう。0.1より下の誤差は、身体で合わせに行く。
ADS倍率を1.0に固定する理由
また、ADS倍率を1.0に固定するのも、変に調整できる余地をなくすため。
下記記事を見てもらえば分かるが、プロでADS倍率を使っている人もたしかにいるが、大部分は1.0を使っている。
実際、僕は0.6~1.3くらいまで使ったことがあるが、結局1.0で問題なかった。
体感ではなく理論的な説明をすると、1.0が最もトラッキングとリコイルのバランスが良い。(ADS感度でやるKovaakのやりやすさのみを指標にすると1.1が良いが、リコイル操作が細かくなりすぎる。逆も然り。)
0.9なら、トラッキングがしやすく振り向きが少し楽になるが、ADS感度が中途半端な数字になると、プロで同じ数字でやっている人がいなくなってしまい、参考にしづらい。
また、一度0.9にすると、「0.8でもいいな」とか「やっぱ1.0でもいいか」とブレるので、オススメしない。感度を固定する日=強くなり始める日だと考えて構わない。(もちろん上級者はこの限りではない)
DPIも400固定
DPIに関しては、正直初心者は400固定で良い。いや、固定にしよう。
これも400~1800、それも細かく設定できるデバイスで400刻みでない数値も試してきたが、結論400で良い。低感度が安定するように、低DPIの方が安定性が高い。
特に初心者の間は、800以上は無駄にエイムを難しくすることにしかならない。(プロで800がわりと多いのは長年のプレイでマウスでの細かい操作が身体に染みついているから)
DPIについては下記記事でも書いたので、読んでみてほしい。
オススメの感度
このやり方で感度を決めると、おそらく多くの人が、2.2~2.8くらいになる。
実際、僕の感度は400・2.6・1.0だ。感度の数字は、手の大きさや腕の長さで多少変わる。
2.6は、Mondoやt23tatsu、800DPIだがDizzyMizLizzyと同じ。0.1差にOblyとSentinelのLouがおり、参考にしている。
感度調整の結果
今回紹介した手法でこの感度にし、次回の記事で紹介する練習方法を続けて1か月以内に、苦手だったキーマウが、(少なくともランクという試合全体での総合評価において)もはやパッドより強くなった。
武器環境がアサルトよりなこともあり、中距離の火力がコントローラーでは出せない域になったからだ。ぜひ参考にしてほしい。
今回は以上だ。
P.S. 今回の感度設定は、滑りが中程度のマウスパッド(G640・G-SR-SE等)の時に最も真価を発揮する。フラットな使用感の方が、可動域の使い方がそのままプレイに出るからだ。
良く滑ったり、逆にコントロール重視のマウスパッドを使っている人は、感度を0.3程度上げ下げするとプレイしやすい。