FPSの強さは年齢に左右されるのか?動体視力と反射神経をカバーする対策を2つ紹介!!

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前回、引き伸ばし設定(画面比16:10・4:3)のデメリットを挙げた記事で、加齢による身体能力の低下について言及した。

今回は、そこからさらに踏み込んだ内容として、FPSと年齢の関係動体視力と反射神経をカバーする対策についてシェアしようと思う。

それでは行ってみよう。

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FPSの強さは年齢に左右されるのか?

タイトルの答えだが、もちろんYESである。

ゲームタイトルにもよるが、FORTNITEのように目まぐるしい視点移動が必要なゲームは10代が、Apexのように戦略的な要素が大きくなるゲームでも20代前半が、トップに君臨していることが多い。

20代後半まで競技シーンに出続ける人は少なく、実況・解説にシフトしたり、専業ストリーマーになったりするケースがほとんどである。

この理由は、競技シーンより動画や配信の方が稼げるので、お金がより必要になる大人になってから、競技シーンでの知名度を利用してそちらに移行する、ということもある。

しかし、やはり一番大きな理由は、そもそも「勝てなくなる」から。以下より、その構造を説明しよう。

「流動性知能」と「結晶性知能」

画像と章タイトルの対応関係、左右が逆になってしまった(汗)

人間の知能は大きく2つの種類に分かれる。それが、「流動性知能」と「結晶性知能」である。

シンプルに言えば、前者が処理スピードで、後者が経験と共に蓄積されてきた、知恵のようなもの。

ご想像の通り、前者のピークが10代後半から20代前半である一方、後者は年を重ねるごとに上昇し、個人差はあるが、ずっと学習を続けることで維持・強化していくことができる。

参考文献

高齢期における知能の加齢変化」 by 健康長寿ネット

そして、FPSで使う能力が「流動性知能」と「結晶性知能」のどちらなのかというと、8,9割は前者だと言えよう。

その時その時の敵の配置、自チームの状況を処理し、最適解を導いていく。

納得できない人のために、一つ例を出す。

将棋の世界では、高齢になってもトップに君臨する棋士がいるように、一見「流動性知能」(処理スピード)が優位に思える分野でも、経験的な判断でかなり「結晶性知能」(知恵)を使っている。

だが、ことに「早指し」(一手10秒などの極端に短い時間制限を設けて打つルール)では、若手が圧倒的に有利らしい。

それは、短期間の勝負なら、盤面のほとんどはその場の処理能力のみで把握され、数秒で何手も先まで読むことのできる若手の頭の回転が、勝負をかなり優位にするからだ。

ヒカルの碁は神漫画。

翻ってFPSはと言うと、一手10秒どころか、コンマ1秒でも先に撃ちだせば、俄然有利になる世界。

斜線管理・詰める・引く・アイテムを漁るなどの選択肢を一瞬で吟味し、正解と思える選択肢を取り、チームメイトに報告する。

これは、将棋の早指しよりも何倍も「流動性知能」に依存する分野だと見て間違いない。

ここで、先ほどの「競技シーンのトップは20代前半まで」というトピックと、知能の話は、驚くほど合致する。

現在20代後半の筆者の体感でもそうだが、頭の瞬発力みたいなものは、全盛期に比べて絶対的に落ちたと感じる。

特に、試合終盤の狭い範囲でごちゃごちゃしているような状況の時、頭の処理が追い付かないのは、元々の空間把握能力のせいか、加齢のせいなのか。

いずれにせよ、どのようにして加齢による弱体化をカバーするのか、対策を2つ考えてきた。次章から解説しよう。

動体視力への対策:視野角を最大設定にする

まずは、動体視力が落ちることへの対策。

これは、前回の画面比の記事と言っていることはあまり変わらない。

視野角を広くとれば、それだけ画面に対して敵が小さく移り、動きが小規模に映るので、ゆっくりに見える

顕微鏡を覗きながらペトリ皿を動かすと、少しの動きでめちゃくちゃ動いたように見えるが、レンズから目を離すと、やっぱりちょっと動かしただけだ。極端な例でいうとそんな感じ。

敵が小さくなると、見づらくなるという危惧があるかもしれないが、モニターを近づけたり、画質設定を少しだけ上げることで、ほぼ解決する。

それより、特に加齢の影響がよく出る、近距離戦闘において、この視野角最大設定は威力を発揮する。

視野角が広いということは、常に「引いて見ている」と似たような状況のため、敵に近づいても、情報を誤認しにくい。

まあそもそも、最近のトップ選手は軒並み視野角110(Apex Legendsの場合)なので、単に真似して使っている人も多いだろう。

奇しくも、それが動体視力の観点から見ても正解だという話だ。次。

反射神経への対策:コントローラーを使う

身も蓋もない解決法ですまないが、結局コレが一番効く。

正直、キーマウのインファイトは、ある年齢を越してくると、若い人に勝つのは無理な気がしてくる。

別に全部負けてしまうとかいうことは全然なく、これまでシェアしてきたKovaakAimlabのルーティンを駆使すれば、相当上手い方にはなれる。

ただ、元々の能力で既に遅れを取っているというか、普通にしたら若い人より不利なのを、色々と工夫して誤魔化している、という感じは若干してしまう。

前回の記事でも述べたが、僕が中高でテニスにハマっている時にApexをしていたら、レレレの切り返しももっと素早く反応できているだろう。

それを地でやっているのが、CrylixCheekyなのだ。ハッキリ言って、同じ土俵で勝負したくない。(Cheekyはパッドだけど)

一方で、エイムアシストとは、とどのつまり、レティクルが自動でゆっくりになる技術だ。

そして、以前の目の使い方の記事で述べたことができている人ならば、面白いことが起きる。エイムアシストが発動してレティクルがゆっくりになる時、敵の動きもゆっくりに見えるのだ。

原理は良く分からないが、自分でコントローラーを使っている時も、特に腰撃ち時にそれを感じるし、Snip3downの動画を観ている時も、そう思う。

ちなみに、Snip3downと僕はそう年齢が変わらないのだが、彼はこの歳でも、競技の現役選手として活動できている。

一方で、同世代でキーマウNokokopuffsは、同じくTSMに在籍していながらも(Snip3は今はFazeだが)、もうずっとストリーマーとしての活動しかしていない。Nokoの方が若いのにも関わらずである。

なので、若い人に対して、身体能力で少しでも自信を失いつつあるキーマウプレイヤーは、コントローラーに移ってSnip3downを目指すのもアリだ。

僕も、少し前にマスターに行けたが、結局コントローラーでダイヤを越してしまったのは、このような背景がある。

少なくとも、知っておいて損はしない知識だと思う。コントローラーは、FPSを若者だけのものにしないことで、コンテンツに寿命をもたらさない、画期的なデバイスなのかもしれない。

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おわりに

反射神経への対策に関しては、ちょっと呆気にとられた人もおられるかもしれない。

難しいのは、コントローラーはたしかに反射神経が衰えた大人でも、満足にプレイできるデバイスなのだが、そもそも精神が成熟してくると、若者特有のkillした・されたで感情的になるあの感じが、もういいかなと思わないこともない事だ。

むしろ、静かに音楽を聴く時間、本を読んで勉強する時間、語学関連など、知的好奇心・冒険心を潤すような時間の使い方の方が面白いと感じるようになってくる。

かといって、FPSで試行錯誤するのも、やっぱり面白い。(なんでもそうだが、僕はプロセスに他者が関わると急にダメになる・やる気をなくす。ただ、人間チームで動いた方が絶対に大きなことができるし、だから会社というものがあるのだから、今後執筆はともかく、動画関連とかで人と動く時代が来ても面白いのかなと思う。)

その辺の兼ね合い・移行期が大変なこのごろであるが、これからも執筆は続けたい。

今回は以上だ。

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